「スピナーベイトと言えば、クリスタルS。」
こう答える人も多いのでは、ないでしょうか?
ハードベイトの釣りを中心に、JB TOP50 年間優勝や2016年、2017年のバサーオールスタークラシックを連覇した、北大介プロ。
アメリカのバストーナメント、B.A.S.Sに参戦している人気アングラーのイヨケン事、伊豫部 健プロ。
その他、多数のプロのタックルボックスには、必ずクリスタルSが入っています。
クリスタルSが人気だけでなく、どれだけバスを釣る能力が優れているか実績が証明しています。
しかし、このクリスタルS、開発者の田辺哲男氏のこだわりが随所に現れていて、その1つが種類の多さ。
シャローロール、スローロール、ディパーレンジなどなど。。。
種類が多く一見わかりにくい。。。スピナーベイトでそんなにたくさん種類がいるの?と思ってしまいますが、そこは、ワイヤーベイトと言えば、世界の田辺哲男氏、すべて意味と意図があります。
今回は、そんな伝説的スピナーベイトのクリスタルSシリーズとその使用例を紹介します。
この記事の目次
クリスタルSシリーズとその特徴
出典 ノリーズHP(http://www.nories.com/bass/wirebaits/original/crystal_s.html)
まず、クリスタルSにはどんな種類があって、それぞれどんな特徴があるのかを紹介します。
オリジナル クリスタルS
オリジナルのクリスタルSは、スピナーベイトの基本の基本。
スピナーベイトの特徴である、バイブレーションとフラッシングのバランスがいい、タンデムウィロー(丸っこいコロラドブレードと細長い葉っぱのような形のウィローリーフブレードの組み合わせ)のブレードセッティングです。
クリスタルS シャローロール
シャローロールは、バイブレーションが強く、浮き上がりにくい、ダブルコロラド(丸っこいコロラドブレードが二つの組み合わせ)のセッティングです。
とにかくシャローをゆっくり引きたい。
でも、スピナーベイトの強さは落としたくない。
こんな時は、シャローロールの出番です。
クリスタルS スーパースローロール
活性が低い時やデカバスに効果的なスピナーベイトのテクニックが「スローロール」です。
ボトムすれすれをできる限りゆっくり引くテクニックですが、これがちゃんとやろうとすると案外難しいのです。
このスーパースローロールは、その「スローロール」テクニックがやりやすい設定になっています。
水温低下などで、バスの活性が下がった時、一発大物狙いの時はスーパースローロールの出番です。
クリスタルS ディーパーレンジ
オリジナルのクリスタルSよりも、バイブレーションは弱めにされているが、フラッシングは変わらない強さを持っています。
クリアレイクやバスがナーバスになっている場所で効果的です。
1/4ozもあるので、すれた野池のシャローでも効果を発揮します。
オリジナルよりも早めに引けるので、ボートで流し行くときも使いやすいです。
もちろん、名前の通りディープレンジを攻略するのにも向いています。
クリスタルS パワーロール
ディーパーレンジは、少し弱めにそして早めにディープを引けるのに対して、ディープを強く、ゆっくり引けるのが、パワーロールです。
風や雨などで濁った時にディープのグッドコンディションバスを釣るのに向いています。
クリスタルS ウィンドレンジ
スピナーベイトに限らず、ハードベイト全てで重要な要素、「風」。
時にバスの活性を上げてくれ、また時に荒れや濁りを起こし、バスの活性を下げてしまいます。
そんな荒れてしまう程の風の時は、ハードベイトで正確なキャスト、ロングキャストが難しくなります。
ウィンドレンジは、そんな風の時に効果を発揮します。
ボディがコンパクトなので、風の影響を受けにくくロングキャストも可能。
それでいて、クリスタルSの特徴である強さも失っていません。
風が吹いたらスピナーベイト。もっと風が吹いたら、ウィンドレンジです。
クリスタルSの使い分け
スピナーベイトを選ぶ基準は、3つです。
1. レンジ
2. 巻きたいスピード
3. 投げやすさ
どれが1番大事ではなく、全てが外せない要素です。
実際にクリスタルSもこの3つの要素を元にいろいろ枝分かれしています。
出典 ノリーズ HP(http://www.nories.com/bass/wirebaits/original/crystal_s.html)
この図は、ノリーズのHPに乗っているものですが、非常にわかりやすく書かれていいるので、自分がよく行くフィールドに合ったものを選びやすいです。
では、具体的にはどのようなフィールドや状況でどのクリスタルSを使えばいいのか、1例を紹介します。
牛久沼や霞ヶ浦のようなマッディーシャロー
牛久沼や霞ヶ浦に代表されるマッディーシャローレイクには、シャローロールがおすすめです。
強いルアーでシャローをゆっくり引けるのは、ルアーを見つけにくいマッディーレイクでは、大きなメリットです。
特に春先のアシ際など、シャローロールが爆発することが多々あります。
オプションとして、同じ春先でもブレイクラインを狙うときは、スーパースローロールの1/2ozがおすすめです。
津久井湖、相模湖、亀山ダムのようなクリアレイク
クリアレイクでは、強すぎず、引き重りが軽めでディープを引けるディーパーレンジがおすすめです。
ディーパーレンジは、同じ巻き速度でシャローからディープまで重さで分けれるのでシステマチックです。
オプションで活性が低い時にシャローロールで、水深3~4mのディープを狙ってください。
シャローロールは、フォールがゆっくりなので、一投の時間は長くなりますが、フォールでのアピールとディープクランクしか通せなかったラインを軽めのスピーナベイトでゆっくるフラフラ引くと爆発することがあります。
琵琶湖などのビッグレイク
琵琶湖のようなビッグレイクは、沖のディープやブレイク、ウィードにデカバスがいることが多く、どれだけバスに気づいてもらえるかがキーになります。
なので、強くディープを引ける、パワーロールがおすすめです。
野池
最近の野池はどこに行っても人がいることも多いので、ディーパーレンジの1/4oz とシャローロールがおすすめです。
濁っている池は、シャローロールをメインに、ステイン~クリアな池は、ディーパーレンジで攻めましょう。
特に行くフィールドが決まってない
オリジナルのクリスタルS 一択です。
どこでも通用するバランスの良いスピーナベイトです。
あとがき
使い方は、あくまで1つの例であれって、正解ではありません。
正解は、その時、そのフィールドで、投げてみないことにはわからないのです。
ですので、1つの目安(基準)を自身でもって、そこからこういう状況だから今はこれ!という意図と意味を持って正解を探してみてください。
それが、バスフィッシングの楽しみですよね。