2010年4月 独立行政法人「水産総合研究センター」が、ウナギの完全養殖の実験に成功したと発表しました。

多くの人がこれで、ウナギを安くお腹いっぱい食べれる!と期待しました。

ただし、発表から8年経った今、実用化の目途はたっていません。

当然、実験成功から、市場に出回るまでは、大きなハードルが沢山あるので、結構なタイムラグはありますが、現状は、どうなっているのか?
いつ実用化されるのか?

気になる人も多いのではないでしょうか?

自分で釣って食べるなんて、ツワモノもいますが、やっぱりうなぎ屋さんで安く美味しく食べたいもの。

今回、現状を調べてみたました。

ウナギの完全養殖とは?

そもそも、完全養殖とはどういうものなのでしょうか。

完全養殖とは?
(1)受精卵を人工的にふ化
(2)仔魚(しぎょ)から稚魚のシラスウナギを経て、成魚のウナギに育成する
(3)オスとメスから精子と卵を採取して人工授精させる
(4)ふたたび受精卵を人工的にふ化、というサイクルを人工飼育で完結させる

つまり、全てのサイクルを人口飼育で完結する必要があるということです。

現在のウナギ養殖

今現在のウナギの養殖は、天然のシラスウナギを採って、養殖場で育てています。
なので、完全養殖ではありません

つまり、ウナギの値段はシラスウナギの漁獲量に比例します。

昨今、土用の丑の日が近づくと必ず騒がれる、「ウナギの値段の高騰」。
これは、ここ数年、シラスウナギの漁獲量がどんどん減っている為、起きているのです。

シラスウナギから市場に出荷されるまで、大体、半年程度と言われています。

今年2018年の土用の丑の日は、7月20日(金)です。

ということは、2017年11月~2018年2月頃までに採れたシラスウナギの量で大体値段が決まります。

ちなみに、2017年12月の漁獲量は、なんと約150g
これは、前年比0.2%にしかなりません

今年のウナギは過去最高の値段が付きそうです。

なぜ、完全養殖ウナギが市場に出回らないのか?

そんな、ウナギ危機の中、当然待望されている、完全養殖ウナギの実用化。

しかし、今も市場には出回っていません。

発表から8年。
現在どのような状況でなぜ、市場に出回らないのでしょうか?

完全養殖は時間が掛かる

独立行政法人「水産総合研究センター」の桑田部長によると、「ウナギは卵から稚魚に育つまで半年から1年半もかかる。ちなみに、すでに養殖技術が確立されているマダイだと、卵のふ化から大体1~2か月で稚魚に育つ」との事。

また、ウナギの仔魚の飼育は、その他の魚種の養殖で培った技術があまり応用できない。
そのため、独自の養殖技術を新たに確立しなければならないのだという。

ウナギの仔魚は水槽内に発生する細菌に弱いので、毎日水替えが必要なんだとか。

完全養殖の実用化へ向けて

実用化に向けて実験自体は、どんどん進んでいます。

平成26年 2月12日独立行政法人水産総合研究センターからプレスリリースされた内容です。

水産総合研究センター(FRA)では、ニホンウナギ仔魚を個別に視認しながら手作業で飼育管理を行う必要をなくした、1000Lの大型水槽を用いる新たな飼育方法を開発しました。

平成25年6月に当センター増養殖研究所志布志庁舎で得た約2万8千尾のウナギふ化仔魚を同所南伊豆庁舎に搬入して飼育を開始し、同年12月25日時点で200日齢となる約900尾のウナギ仔魚(レプトセファルス幼生)を飼育し、さらにシラスウナギまで育てることに成功しました。

この方式の開発により、さらなる飼育水槽の大型化と作業の省力化に展望が開け、シラスウナギの大量生産に向けて大きく前進することが期待されます。また、今回開発された手法により水槽の材質の選択の幅が広がることなどから種苗生産の効率化が図れるものと期待されます。

本成果は、農林水産技術会議委託プロジェクト研究「水産業再生プロジェクト」のうち「天然資源に依存しない持続的な養殖生産技術の開発―シラスウナギの安定生産技術の開発」により得られたものです。なお、本成果は「ウナギ仔魚飼育方法及び装置」として特許出願しました(特願2013-263898)。

かなり効率的にシラスウナギを飼育できるようになっているようですね。

完全養殖ウナギの値段

これだけの研究時間、費用が掛かっているものなので、市場に出回った直後は、普通の養殖と変わらないか、場合によっては高いかもしれません。

実際、近大マグロで有名な、近畿大学の完全養殖クロマグロは、天然より高いことがあるそうです。

しかし、 水産総合研究センターも「まずはコストがかかろうがとにかく大量に作り、次にコストダウンを図る、というステップで研究を進める方針」らしいので、まずは、大量生産する事が最優先事項のようです。
そもそも、市場に出回らないと研究資金の回収もできませんしね。

市場に出回るのはいつか?

まだ、発表はされていません。

しかし、このままいけば、2018年はウナギの価格が暴騰する為、待望論がより強く出ると思います。

このタイミングで市場に出荷をできるように研究所も努力を重ねているのだと思います。

もしかすると、来年あたり、急に発表があるかもしれませんね。
期待して待ちましょう。

代用品もあり

ウナギの代用品で1番最初に出てくるのは、アナゴでしょうか。

しかし、実はアナゴも価格が高騰しているのです。

そこで、今注目されているのが、ナマズ。

これが、かなりウナギに近くて好評のようです。



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