外来魚といえばブラックバス。
世間ではこんな印象を持たれている方が多いかと思います。
実際に、駆除に積極的な自治体がほとんどです。
ですが、それを有効活用しようとしているニュースを拝見しました。
ブラックバスを取り巻く環境がどんどん悪くなっているように感じる中で少し嬉しいニュースだったので紹介します。
かまぼこ、燻製、辛みそ漬け…ブラックバス「おいしく」食べて
琵琶湖の外来魚ブラックバスを使ったかまぼこなどの加工品を、滋賀県長浜市の観光スポット・黒壁スクエア(同市元浜町)を運営する第三セクター「黒壁」が開発した。2月から売り出す予定で「外来魚の駆除に貢献するとともに、食材としてのおいしさをアピールしたい」という。辛みそ漬け、薫製、かまぼこの3種類。辛みそ漬け(約80グラム、予定価格税込み900円)は、白みそと酒かすにキムチの調味料「ヤンニョム」を加えたみそ床に、ブラックバスの切り身を漬け込んだ。
薫製(約60グラム、同880円)はブラックバス特有のにおいを抑え、しっとりとなめらかな食感という。かまぼこ(約200グラム、同840円)は、加熱したブラックバスのほぐし身に米粉を混ぜて仕上げた。
2月下旬から、JR長浜駅近くの黒壁スクエア直営店「黒壁AMISU(あみす)」などで発売する予定。同社は、黒壁の「黒」とブラックバスの「ブラック」を掛けて新たな湖国の土産品としてPRしたいといい、営業部の鳥塚顕史次長(57)は「琵琶湖のブラックバスのイメージアップを図りたい」と話している。問い合わせは黒壁0749(65)2330。
琵琶湖というか滋賀県では、もともとブラックバスをハンバーガーにしたり食での有効活用をしてきていましたが、かまぼこや燻製などにすることである程度保存が効きます。
その場でしか食べれなかったものが、パック詰めで販売されていれば、いろいろな店舗にもおくことができ、少し変わったお土産としても売り上げが上がる可能性もあります。
なにより、この製品が定着し、ある程度売り上げが見込めれば、当然ブラックバスを定期的に仕入れる必要があるわけです。
ブラックバスを仕入れるという事は、琵琶湖の漁師さんに漁をしてとって貰う必要があり、そこに当然お金が流れます。
とてもいい循環が生まれます。
釣り人にできる事
この手のニュースが出ると一瞬で話題になってすぐ廃れます。
ニュースは全てそうですが、その商品が販売停止になったのか継続販売されているのかがわかりません。
前述していますが、結局は売れないと生産者、販売者、仕入れ業者や者漁師さんにお金は流れ続けません。
そうなると結局、ブラックバスは悪い魚のイメージから脱却できません。
釣り人にできる事は、積極的に食べてお金を落とすことなんだと思います。
琵琶湖周辺に行くことが中々ないので、ニュースになっている「黒壁AMISU」さんのサイトを見に行きましたが、対象商品のネット販売はされていないようでした。
ネット販売されるようであれば、是非一度は購入したいと思います。
あとがき
湖にあるレンタルボート店や近隣の釣具店、食事処は、多少バス釣りをする人から恩恵を受けているかもしれませんが、それ以外の釣りに無関係な商売をしている人からしたら恩恵はほぼありません。
ましてや漁業関係者からすれば、ブラックバスは自分の獲物を食べる悪者扱いです。
とは言え今から琵琶湖などの巨大な湖でバスを根絶するのは不可能とも言えます。
それならば、有効活用して経済を活性化させる方がメリットがあります。
僕自身もそうですが、ブラックバスを「資源」として定着させたいなら嫌っている人にメリットを感じて貰うしかないと思います。
それもわかりやすい経済的なメリットです。
在来種を食べてしまうからというのは大きな問題だと思いますが、それと同時に自分達の漁の対象魚が食べられて漁獲量が減るのも問題視されているのではと思います。
それならばブラックバスも漁の対象とすることで経済的には安定するのはないでしょうか。
漁をしたことがなく現場を知らないので、あまり勝手な事は言えませんが、少なからず資源にするなら経済的メリットは切り離せないのではないでしょうか。