魚介類の餌場や保育場となる藻場が失われる、磯焼けという現象という現象があります。
磯焼けが起きるとそこに魚介類が集まらなくなるで、漁獲量が減るなどの被害がでてしまします。
今回、和歌山県の水産試験場の生体調査で、釣りでもおなじみのブダイの食事が原因の1つではないかということが判明したようなのです。
ブダイとは?
体長45cm前後になる。やや側扁する。鱗が大きく目が小さい。頬の鱗列は1。歯は完全に癒合せず、見た目は乱ぐいの犬歯。尾は円形。成長して雄に性転換し、雄は青い。これを「青ブダイ」とも。
そうです。
釣りでもお馴染みのあのブダイのことです。
食べても美味しく引きも強いので、釣れた時は結構嬉しいんですよね。
磯焼けの原因はブダイ?
釣り魚としてもおなじみのブダイ(イガミ)が、多い日には体重の2割近い海藻を食べていることが分かった。さらに1日の行動範囲がおおむね半径200メートル以内と狭いことも突き止めた。イガミの食害が磯焼け悪化の一因とされており、和歌山県水産試験場(串本町)が生態を調査した。
磯焼けは、魚介類の餌場や保育場となる藻場が失われる現象。海藻を餌として好む魚類による食害が磯焼けを悪化させていると考えられており、紀南に多く生息するイガミもその一つに挙げられている。ただ、イガミの生態については分かっていない部分が多く、食害対策を考える上で明らかにする必要があった。
ワカメの仲間カジメを使った摂餌試験では、体重に対して1日の摂餌量の割合が最も多かったのは、10月30日~11月29日(平均水温21・3度)の18%。最も少なかったのは1月25日~2月24日(16・6度)の5・4%だった。これは水温による差と考えられており、摂餌量が増える10月以前に駆除すれば効果が上がると推測している。消化器官の内容物で海藻が占める割合は25%で、最も多かったのは潮が引いた時に水面に露出するアミジグサ類だった。
超音波受信機を使った行動調査では、大きな移動はなく、昼間はおおむね半径200メートルの範囲で行動し、夜間は岩陰などで潜んでいるとみられる。ただ、長期的な行動については分かっていないため、今後も継続した調査が必要だという。
驚いたのが、行動範囲の狭さです。
餌場近くてみを隠せる場所にじっとしているタイプの魚なんですね。
また、水温によって、食事量が変わるのも興味深いですね。
変温動物なので、当たり前と言えばそうなのかもしれませんが、行動範囲が狭く、水温に食事行動が左右されるのを見ると、まるでブラックバスのようだと思ってしまいます。
やはり、魚を釣るのに水温や行動範囲は大事なファクターになっているんです。
ブダイの食事
ブダイの食事を捉えた動画です。
海藻をガシガシ食べてますね。
他にもカニなども食べるようです。
あとがき
今回紹介したのは、磯焼けの原因の1つが魚の食事にあるのを裏付ける食事量のデータが出たという事です。
あくまで、原因の1つなのです。
ブダイが悪いというわけではありません。
磯焼けには、いろいろな要因があるようなので、豊かな藻場が増えるように今後の調査に期待ですね。